http://www.amazon.co.jp/dp/4140806095
内容(「BOOK」データベースより)
著者は、司法修習をトップクラスの成績で終えて、一九六二年四月、裁判官に任官した。在任中は優れた「庶民派」裁判官として知られていたが、裁判官人生のほとんどを家裁・地裁で過ごし、いわば「日の当たらない道」を歩んできた。それはなぜだったのか。最高裁の判例を覆した無罪判決のこと、青法協活動のこと等、三十六年間の裁判官人生を振りかえりつつ、裁判官・裁判所の知られざる実態を描く。裁判官のあるべき姿とは何か。司法の「独立」を問いつづけた苦渋の経験から導き出される、改革への提言。
内容(「MARC」データベースより)
最高裁の判例を覆した無罪判決のこと、青法協活動のことなど36年間の裁判官人生を振り返りつつ裁判官・裁判所の知られざる実態を描く。裁判官のあるべき姿とは何か。司法の独立を問いつづけた苦渋の経験による改革への提言。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
安倍/晴彦
1933年生まれ。1960年、東京大学法学部卒業。1962年、裁判官に任官。以後、東京地裁、和歌山地裁・家裁、福井地裁・家裁、横浜家裁、浦和地裁・家裁川越支部、静岡地裁・家裁浜松支部、東京家裁八王子支部に勤務。1998年、裁判官を退官。現在は弁護士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
驕れる司法官僚を許すべきではない
投稿者 “河原 浮” 投稿日 2001/6/22
形式: 単行本
もし安倍氏のような裁判官が多数派であったならば、日本社会はもう少しましな状況になっていただろうに、と思います。 こういう人が現実にいるのだから、そうでない裁判官・司法官僚が中枢を占め、「司法権の独立」に名を借りて「官益」維持に加担していることに深い怒りを覚えざるをえません。
数年前公開された、映画『日独裁判官物語』と併読すると、日本の司法制度の何が問題であり、なぜ一般人にとって法が遠いものなのか、ポイントが理解できます。
裁判官とは国民の法律上の権利・義務の存否を判断する仕事ですから、本来は「民益」のために仕事をしてくれなければ、困るのは国民であり、一般の人々なのです。
惨状を何とかする努力を何もせずに、既得権に閉じこもり、あるいは国民と司法の乖離を歎くのみとすれば、それは法律家の驕りでしょう。
コメント このレビューは参考になりましたか?
はい
いいえ
4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
これが裁判の世界とは恐ろしい
投稿者 chabana 投稿日 2012/10/28
形式: 単行本 Amazonで購入
裁判官と裁判所の実態が克明に、しかも分かりやすく書かれていて、まことに興味深いものだった。同時にまた、「裁判に訴えて闘う」ことの難しさと、それに勝利する難しさもイヤというほど思い知らされた。しかし、だからこそ裁判が持つ意義の大きさをわきまえ、「国民のための裁判」を求めていかねばならないのだと痛感させられた。著者の安陪晴彦氏の勇気と、人間としての誠実さに心から拍手を送りたい。