皇室とトンガ王室長年の親交 天皇皇后両陛下 トンガ国王戴冠式に出席(2015年・皇室アーカイブ)

2022年1月15日、大規模な火山噴火と津波が発生したトンガ。1月19日、天皇陛下は火山噴火と津波による災害へのお見舞いをトンガ国王ツポウ6世宛の電報で伝えられました。

皇室とトンガ王室は長年親交があり、天皇陛下はこれまでに3度トンガを訪問されています。今回の皇室アーカイブは、2015年に天皇陛下(皇太子殿下・当時)が雅子さまとともにトンガを訪れた際の映像をお届けします。

2015年7月、天皇皇后両陛下はツポウ6世の戴冠式に出席されるためトンガを訪問されました。雅子さまにとっては、2013年4月~5月にオランダを訪問されて以来2年2か月ぶりとなる海外公務となりました。

7月2日、日本を発ってトンガに到着された両陛下。翌3日、ファアモツ国際空港に降り立たれると、雅子さまは現地の4歳の女の子から花束を手渡され、目線を合わせて受け取られました。

4日、戴冠式が行われた首都ヌクアロファにあるフリーウェズリアン・センテナリー教会に入られた両陛下は国王の姉であるピロレヴ王女と握手を交わされ、にこやかに挨拶。賛美歌が演奏され荘厳な雰囲気の中、両陛下はトンガの王族とともに最前列でその様子を見守られました。国王らに続いて会場を出る際には参列者たちから拍手と歓声が上がり、お二人は手を振って答えられました。

戴冠式後は引き続き、トンガ王室主催の祝賀昼食会にも出席されました。このときも国王らと並んだ席で楽しそうに会話されながら食事を楽しまれました。

帰国後、当時のお住まいの東宮御所に戻られた際は、愛子さまが出迎えました。天皇陛下も雅子さまも、到着して車のドアが開くのを待ちきれない様子で車の中から愛子さまに手を振られ、車を降りると楽しそうに笑顔で3人で会話を交わされました。

5日間の日程を終え、帰国された天皇陛下は戴冠式について「荘厳な中にも心温まる式典に深く感銘を受けました」と述べるとともに「心のこもったおもてなしをいただいたことに深く感謝しております」とトンガ王室などからの特別の心遣いに感謝されました。また、「我が国とトンガ国の間では、開発援助を始めとする政府間の協力のみならず、両国国民間の温かい交流が積み重ねられてきています。これからも我が国とトンガ国との関係が深まり、両国国民の友情と交流の絆が更に強まればと願っています。私たちも、両国の親善、有効のために少しでもお役に立てれば幸いです」と感想を寄せられました。

両陛下はトンガの海底火山が噴火して以来、政府からの報告や報道で情報を確認するとともに、世界各地の津波被害などの状況を案じられているということです。